■審査証明の結果■
塩化物イオン浸透抵抗性
土木学会の水結合材比と見掛けの拡散係数との関係式と電気泳動による方法および実構造物調査による方法により求め
た見掛けの拡散係数の結果によれば、「ハレーサルト®」は、水結合材比25%のコンクリートと比べて塩化物イオン浸透抵抗性が向上することが確認された。

■審査証明の結果■
凍結融解抵抗性「ハレーサルト®」は、コンクリートの凍結融解試験方法(水中凍結融解試験方法(A法))における耐久性指数が95以上を満足することが確認された。濃度3%と10%の塩化ナトリウム水溶液を用いた凍結融解試験による耐久性指数の結果によれば、「ハレーサルト®」は、水結合材比25%のコンクリートと比べて塩水環境下の凍結融解抵抗性が向上することが確認された。

塩分濃度10%水溶液による凍結融解試験を実施したところ、「ハレーサルト®」は100サイクル経過後も外観に変化がなく、凍害と塩害による複合劣化環境でも健全な状態を維持しています。

■審査証明の結果■
硫酸に対する抵抗性
濃度5%と10%の硫酸を用いた硫酸浸せき試験による中性化深さの結果によれば、「ハレーサルト®」は、水結合材比25%
のコンクリートと比べて硫酸に対する抵抗性が向上することが確認された。

材料の４割以上が高炉スラグであるため、同一水結合材比の普通コンクリートに比べて原材料に由来するＣＯ２の排出量を５６.３％削減できます。

セメントの一部を高炉スラグ微粉末に、細骨材の１００％を高炉スラグ細骨材に置き換え、高炉スラグを質量比率で４割以上使用することで、資材の有効利用による資源循環が図れます。

ハレーサルト©が一般財団法人土木研究センターの建設技術審査証明を取得しました。

1.審査証明の結果
上記、開発の趣旨、開発の目標に照らして審査した結果、「ハレーサルト」は以下の性能を有することが確認された。

(1) 凍結融解抵抗性
「ハレーサルト」は、コンクリートの凍結融解試験方法(水中凍結融解試験方法(A法))における耐久性指数が95以上を満足することが確認された。濃度3%と10%の塩化ナトリウム水溶液を用いた凍結融解試験による耐久性指数の結果によれば、「ハレーサルト」は、水結合材比25%のコンクリートと比べて塩水環境下の凍結融解抵抗性が向上することが確認された。

(2) 塩化物イオン浸透抵抗性
土木学会の水結合材比と見掛けの拡散係数との関係式と電気泳動による方法および実構造物調査による方法により求めた見掛けの拡散係数の結果によれば、「ハレーサルト」は、水結合材比25%のコンクリートと比べて塩化物イオン浸透抵抗性が向上することが確認された。

(3) 硫酸に対する抵抗性
濃度5%と10%の硫酸を用いた硫酸浸せき試験による中性化深さの結果によれば、「ハレーサルト」は、水結合材比25%のコンクリートと比べて硫酸に対する抵抗性が向上することが確認された。

(4) 中性化に対する抵抗性
コンクリートの促進中性化試験方法による中性化深さの結果によれば、「ハレーサルト」は、水結合材比25%のコンクリートと比べて中性化に対する抵抗性が同等であることが確認された。

2. 審査証明の前提

(1)本審査証明は、依頼者からの試験データ等の資料を基に審査し、確認したものである。

(2)「ハレーサルト」の耐久性に関する照査は、土木学会コンクリート標準示方書[設計編]など関連する指針に準じて行われるものとする。

(3)「ハレーサルト」を用いたプレキャストコンクリート製品の製造は、従来のコンクリートを用いたプレキャストコンクリート製品と同様に適切な品質管理のもとで行われるものとする。

(4)「ハレーサルト」を用いたプレキャストコンクリート製品の施工は、従来のコンクリートを用いたプレキャストコンクリート製品と同様に適切な施工管理のもとで、行われるものとする。

(5)「ハレーサルト」を用いたプレキャストコンクリート製品の設計は、従来のコンクリートを用いたプレキャストコンクリート製品と同様に行われるものとする。

(6)「ハレーサルト」を用いたプレキャストコンクリート製品の最大寸法は、これまでの製造実績より8mx4mx0.4m、最大重量は30tとする。

3. 審査証明の範囲

(1)「ハレーサルト」の配合は、水結合材比は25%、結合材に占める膏炉スラグ微粉末の割合は60%(セメント:高炉スラグ微粉末=40：60)とする。

(2)「ハレーサルト」の使用材料は、セメントは普通ボルトランドセメント、混和材は高炉スラグ微粉末4000、細骨材は高炉スラグ細骨材、粗骨材は普通粗骨材とし、膨張材は使用しない。

(3)「ハレーサルト」の養生方法は、常圧の蒸気養生とする。

(4)「ハレーサルト」の用途は、無筋コンクリート製のプレキャストコンクリート製品ならびに鉄筋コンクリート製のプレキャストコンクリート製品とする。

4. 審査証明の詳細建設技術審査証明報告書
5. 審査証明の有効期限2028年4月11日
6. 審査証明の依頼者　ランデス株式会社　所在地:岡山県真庭市開田630番地1

ハレーサルト®は(公財)日本下水道新技術機構の建設技術審査証明事業(下水道技術)実施要領に基づき、「ハレーサルト®」の技術内容について以下の通り証明されました。2011年3月8日に審査証明を取得し、2021年3月8日に更新しました。

(開発の趣旨)
　プレキャストコンクリート製品に使用するコンクリートには高強度、高耐久性、環境負荷低減性が必要とされる。特に下水道環境に代表される硫酸劣化においては、従来の技術ではコンクリートが高強度になるほど耐硫酸性が低下していた。そこで、「JIS A 5364 プレキャストコンクリート製品-材料及び製造方法の通則」で使用が認められている高炉スラグ微粉末、高炉スラグ細骨材をもちいてCO2排出量の少ない高強度の耐硫酸性コンクリート材料を開発した。
　本技術をもちいたプレキャストコンクリート製品は、従来の製品と同様の製造技術で製造可能である。また、硫酸によって侵食される速度を予測することが可能で、要求される供用期間を保証する設計を行うことができる。

(開発目標)
　本技術の開発目標は、次に示すとおりである。
(1)耐硫酸性：年間平均硫化水素ガス濃度が50ppm未満の環境下で、ハレーサルト®を使用した場合に、普通コンクリートと比べて3倍以上の耐硫酸性を有すること。
(2)圧縮強度：設計基準強度 f'ck=50N/mm2 を満足すること。
(3)品質：従来のプレキャストコンクリート製品と同等以上であること。
(4)環境：材料のCO2排出量が普通コンクリートに比べて35%以上減少すること。

2015 年7 月30 日、第17 回国土技術開発賞（国土技術研究センター、沿岸技術研究センター共催）の表彰式が東京・丸の内東京国際フォーラムで行われ、ランデスらが開発した超耐久性コンクリート「ハレーサルト®」が入賞し、表彰されました。

■一般社団法人国土技術研究センター　第17回国土技術開発賞　表彰
■一般社団法人国土技術研究センター　第17回国土技術開発賞　技術概要

https://www.haresult.jp/

【土木学会論文集】
Paweena JARIYATHITIPONG，細谷多慶，藤井隆史，綾野克紀：高炉スラグ細骨材によるコンクリートの耐硫酸性改善に関する研究，土木学会論文集E2（材料・コンクリート構造），Vol.69，No.4，pp.337-347，2013.10
土木学会論文集E2（材料・コンクリート構造）Vol. 69 (2013) No. 4 p. 337-347

【中国地方建設技術開発交流会】
細谷多慶：高炉スラグを用いて耐塩害性，耐凍害性，耐硫酸性を向上した緻密コンクリート「ハレーサルト®」，中国地方建設技術開発交流会（広島会場），2013.11.8
高炉スラグを用いて耐塩害性，耐凍害性，耐硫酸性を向上した緻密コンクリート「ハレーサルト®」　等

詳細はハレーサルト工業会ホームページをご覧ください。

ハレーサルト®プレキャスト張出車道　CG-220004-A
塩害および凍害による劣化に対して優れた耐久性を有するプレキャスト張出車道

ハレーサルト®張り出し歩道　CG-130006-VE
塩害および凍害による劣化に対して優れた耐久性を有するプレキャスト張り出し歩道

ハレーサルト®L型擁壁　CG-200018-A
塩害および凍害による劣化に対して優れた耐久性を有するプレキャストL型擁壁

ハレーサルト®プレキャスト床版　CG-210006-A
超耐久性低炭素型コンクリート「ハレーサルト®」を用いたプレキャストコンクリート床版

NETIS掲載期間終了技術
ハレーサルト®ボックスカルバート　CG-110006-VE
セメント60%と細骨材100%を高炉スラグに置き換えたコンクリートを用いて製造する低炭素型高耐久性プレキャストボックスカルバート

ハレーサルト®剛性防護柵　CG-160019-A
塩害および凍害による劣化に対して優れた耐久性を有するプレキャスト剛性防護柵

ハレーサルト®スリット側溝　CG-130005-A
塩害および凍害による劣化に対して優れた耐久性を有するプレキャストスリット側溝

ハレーサルト®歩車道境界ブロック　CG-130019-A
凍害による劣化に対して優れた耐久性を有する環境(CO2抑制)配慮型歩車道境界ブロック

ハレーサルト®U型側溝　CG-120040-A
塩害および凍害による劣化に対して優れた耐久性を有するプレキャストU型側溝

ハレーサルト®自由勾配側溝　CG-120041-A
塩害および凍害による劣化に対して優れた耐久性を有するプレキャスト自由勾配側溝

ハレーサルト®実績写真はこちらから(実績写真へリンク)

コンクリート製品の塩害対策事例集はこちらから

SDGs（持続可能な開発目標）に向けてのとりくみ

おかやまSDGsアワード2023において「晴れの国 岡山のコンクリート『ハレーサルト®』によるカーボンニュートラル社会への貢献」として、表彰されました。